お母さんの言葉が子どもを育てる

 お母さん方のお話しを聞いていると、子どもとうまくコミュニケーションを取れず、悩んでいる方が多いと感じます。

よく聞いてみると、お母さんから子どもへ、会話が一方通行のようなのです。
「〇〇しなさい。」
「〇〇はできた?」
というように、子どもの立場から考えてみると、いつもせかされている感じがするのです。

そして、そのあとに続く言葉は、もっと激しくなっていく可能性がありますね。

子どもをいい子にしよう、子どもに賢くなってほしい。
そんな母の愛が努力逆転になってしまうケースが多々あるのです。

子育てはお母さん育てでもあります。

もし、子どもがお母さんの言葉に反抗したり、悔しそうな顔をしていたら、その言葉が矢になって子どもの心に刺さってしまった可能性があります。

そんな時は一度深呼吸をして、言葉かけの仕方を振り返ってみてください。
一方的に叱るのではなく、どうすればできるようになるか一緒に考えてみることも大切です。

子どもの言い分も聞きつつ、子供が成長できる方向は双方納得してやってみる。
おだやかな言葉を使い、話し合ってみることです。

忍耐のいることですが、忍耐力のあるお母さんに育てられた子供は考える力、会話力、人間力の高い人となっていきます。

そのような力は毎日の生活の中で育てられていくものです。

言葉には大きな力があります。
子育てに大いに生かしてほしいと思います。

「親ガチャ」という考え方に疑問

昨年の流行語大賞にノミネートされ、トップ10に「親ガチャ」が選出されました。「親ガチャ」とは出生にあたり、運次第のガチャ(ソーシャルゲームやカプセル玩具自販機)を一回しか回せないような、親を自分で選べない状況をした言葉だそうです。

私は親子の縁は偶然ではない、きっと深い縁があるに違いないと思っています。様々な書物を読んでも、そのように思える具体例にたくさん出会ってきました。

また、「こんな親の元に生まれたから、自分は不幸なんだ」と思いたくなる時もあるかもしれません。
でも、この考え方は人のせい、環境のせいにする卑怯な考え方ではないかと思うのです。

世の中の成功者と言われる人は、幼い時の環境がとても悪かったり、親が倒産したり、片親を小さい時に亡くしたりと結構不遇な生い立ちの方が多いのです。

私が一番素晴らしいなぁと思う人は、二宮金次郎さんです。
昔はどこの学校にも薪をしょって本を読みながら歩いている二宮金次郎さんの像がありました。
こういう人を見本にして、みんな生きてくださいね。というメッセージだったのでしょう。

ここでは二宮金次郎さんの説明はしませんが、偉人伝はぜひ子供たちに読んでほしいと思っています。
小さな時から、どんな困難なことがあっても負けることなく、新しいアイディアで、いつも前進していき、大人になってからは様々な困窮している藩を豊かにしていった方です。

「親ガチャ」なんて信じてはいけません。そのような言葉を「本当だ」と思ってしまったら、全てが親が悪く、環境が悪く、自分は何も悪くないという考え方に染まっていきます。そしてその考え方で生きていくと幸福も成功も発展もほど遠い人生となっていってしまうのです。

もし、環境や親に不満があるなら、反面教師として、自分はこのようにはならない。何をしたら失敗したり、不幸になるのかを親は私に見せてくれているのだ、ここから教訓をつかんで必ず立派になっていこうと強く思ってほしいのです。

そのような考え方は、あなたを必ず素晴らしい人生へと導いていくことと思います。

言い訳をやめよう

あなたは言い訳をよくしますか?
言い訳とは弁解ともいいますが、自分が間違っていたことを素直に認めることができず、何かのせいにしてしまうことです。

例えば、テストの出来が悪かった時、
どのように考えますか?

勉強部屋が狭いからできなかった。

弟がやかましくしていたから勉強に集中できなかった。

参考書がないからできなかった。

できなかった理由をあれこれ探し、すべて自分以外のことのせいにしていませんか?

こういう言い訳癖のある人は、決して勉強ができるようになりません。
これは勉強にかぎったことでなく、言い訳ばかりしている人は、決して向上することはありません。

もしあなたが勉強のできる人になりたかったら、勉強以外でも何か目標を達成したいのなら、
言い訳するのをいますぐやめましょう。

言い訳をするというのは、問題から逃げることになるのです。
成長したければ、まず何が問題でできなかったのかを、よく考えてみることが大切なのです。

しっかりと自分の問題点を直視してみましょう。
そうすれば、勉強のやり方のどの部分が悪かったのかということがわかります。
練習問題をしっかりといてなかったな。
よく理解できるまで何度も練習しなかったな。
などと、自分の不出来なところを発見することが大切です。

その発見したことをしっかり実行していくのです。
そうすれば、必ず今までのような失敗を防ぎ、一段進歩することができるのです。

言い訳をしない
と心に決めてください。

うまくできなかった時は、自分のやり方に原因があると、いつも心に止めおきましょう。
それが、前進、進歩、成長していくための大きな鍵であるのです。

忘れないでね、感謝の心

『感謝』とは心から「ありがとう」と思う気持ち。

今、世の中からどんどん忘れられている言葉ですが、本当は絶対忘れてはいけない大切な言葉なのです。

感謝の気持ちを忘れると、人は自分ー人の力で生きているつもりになり、自分勝手、自己中心,ひとりよがり、わがままになってしまうのです。

お父さん、お母さんに対して「自分一人だけで大きくなった」ような口の聞き方をしてませんか?

「両親は何もしてくれない」という不満もよく聞きますが、本当でしょうか?

もし、あなたが10歳ならお父さんは約3000日の間、みんなを養うために働いてくれました。

そしてお母さんは約3000回のタご飯のしたくをしてくれたのです。

これだけのことでも、ごく一部のことなのです。

あなたはお父さん、お母さんのために何をしてあげましたか?
よく思い出してください。

あまり思い出せないのではないでしょうか。

それならば「ありがとう」という気持ちを忘れず、大切にしてほしいと思います。

子どもを勉強好きにする方法

偉人伝を読んでみると、お母さんの子育てがいかに子供の成長に影響するかがよくわかります。

ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士のお母さんも、学問の大切さをよく知った方で、子供の教育のためにいろいろな創意工夫をしていたといわれています。

そのアイディアのーつは子供たちの目につくところに、ー冊の本をいつもおいておくことでした。

その本は子供たちが興味をもって読めるようにおもしろくかかれた本でした。

子供たちはかわるがわるその本を読んでは、わからないところをお母さんに質問しました。

すると、どんな時でも、仕事の手を止めてまっすぐに子供たちの目を見つめ、わかりやすく説明してくれたそうです。

秀樹のお母さんは「勉強しなさい」と言葉で言うのではなく、子供たちの興味、関心にあったものを見つけ、自然に勉強が好きになるように導いたのです。

困った時がチャンス!

 「困った時がチャンスです。頭のよくなるチャンスです」という歌を、以前、NHKの番組で聞いたことがあります。

「本当によい考え方だなぁ。こんな考えをみんなが持ったら、頭のよい人が増えるのになぁ」と大いに感心したものです。

例えば、成績が下がってしまった時、やけになって「もう勉強なんかやってもムダ。やめた」とすぐあきらめてしまう人。

そういう人は困った時が、悪い方へ落ち込んでいくスタートになってしまいます。

でも、1 00人にー人か二人くらいは、「これこそチャンス!」
なぜこんな失敗をしたのか、どこを改善すればよいのか、を考えるきっかけにして、マイナスをプラスに転じていく人がいるのです。

「さすが!」です。

毎日、毎日いやなことはいっぱいあります。
楽しいことしかない人など、ー人もいません。

そんな時、「むかついて、落ち込んで、あきらめる」のも自由。
「チャンス!」と思うのも自由。

でも選んだ先は、天国と地獄ほどの差がでてくるのです。

失敗したり、ころんだりするたびに、あきらめず、ひと工夫することを習慣にしてみましょう。

そういう精神態度が習慣化してくると、失敗が少なくなり、「あの人は頭のよい人」とか「頼りになる人」とか「信頼できる人」と言われるようになってきます。

『困った時こそ、チャンスと思おう。転んでも、成功の種をひろって起き上がり、努力して育てよう!』

克己心(こっきしん)

何か、事をなしとげる人には共通点があります。

それは自分の弱さに打ち勝ってゆく強さをもっていることです。

この力のない人は、凧(たこ)のように風まかせで流され、ふらふらした人生を歩んでいくことになります。

去年、みなさんはいろんな目標をたてたことと思いますが、計画は着々と進んでいますか。

目標に向かって歩む中に、さまざまな誘惑(ゆうわく)があり、そちらについひっぱられてはいないでしょうか。

ゲームを30分でやめようと思っていたのに、2時間もしてしまったとか、1日に○○時間勉強しようと思っていたけれど、友人に誘われ帰りが遅くなり寝てしまったとか、毎日いろいろな、邪魔(じやま)が人ってきます。

目標が達成できなかったのは、「ゲームのせいだ」「友人のせいだ」と言う人がいますが、そうでなく、自分の心が弱くて、負けてしまったのです。

自分の弱さに打ち勝つだけの強い心がなかったのです。

いったん決めたことは、最後まであきらめずに必ずやりとげるねばり強さを養っていくことが大切です。

そのためには、1日の終わりに自分で自分をチェックしてみるといいでしょう。

そして、「明日は必ず○○をする」と心に強く決めるのです。

書いて目に見えるところにはっておけば、なお効果的です。

1日は24時間、どのように使うのも自由ですがその中身を濃くすればするほど、受け取る結果は素晴らしいものとなります。

自分で自分を律する心を大切にしてほしいと思います。

※克己心=自分の弱さに打ち勝つ心。自制心。
※律する(きまり、おきてを守ること)

よいところを発見し合おう

家庭は楽しいのが一番ですね。
でも、楽しくするのが一番難しいのも家庭です。

近くにいすぎて、ついあらが見えてしまったり、言葉が厳しくなったり・・・と
「親しき仲にも礼儀あり」という言葉をつい忘れてしまいますね。

友人やご近所の人にはとても気を使って話をするのに、
家族となると、全く気を使うこともないのではないでしょうか?

家族こそ努力がとても必要だと思います。
そして、努力をすればとても楽しく過ごすことができるのです。

ちょっとしたいたわりの言葉。
失敗しても、また元気を取り戻すことができるような場所。
傷ついて帰ってきても復活できる場所。
そんな家庭は努力をして作っていくものです。

そのために必要なのが、相手のよいところを発見しあうこと。
どんな人にも素敵なところ、いいなと思えるところがあるものです。

先日、あるお母さんと話していたら、お子さんのことを勉強ができなくて、本当に普通の子でがっかりと
お子さんの前で話されるのです。

「お子さんのいいところもあるでしょう?」と聞いてみると、先生からものすごく器用だと言われたと
そのお子さんのいい面が見えてきたようでした。

これからは、もっとお子さんのいいところを見つけることの上手なお母さんになってねとアドバイスしました。

大人だってほめられたらうれしいし、もっとがんばろうと思いますよね。
お子さんなら、なおさらです。
子供はお母さんやお父さんからほめられたら本当にうれしくて、もっともっとがんばろうという意欲がでてくるものなのです。

「うちの子はできない」「うちの子は・・・」とできないところばかりを見つけているお母さんのお子さんに限って、どんどんやる気のない子になってしまうのです。

今日から、家族のよいところを発見しあってみませんか。
それだけで、活力に満ちた、幸せ一杯の家庭になりますよ。

明るい言葉の出せる人になろう

 

明るい言葉には人を元気にする力があります。

「ありがとう」

「ごくろうさま」

「お父さんのおかげです。ありがとう」

「がんばってますね」

「あなたならできます」

「あなたが子どもで本当によかった。
   生まれてきてくれてありがとう」

そんな言葉をかけられたら、うれしいし、またがんばろうと思いますよね。

でも、そのような明るい言葉を発し続けられる人には残念ながらめったにお会いすることができません。

だからこそ、努力して明るい言葉をかける訓練をしてみませんか?

明るい言葉を出すためには、自分のグチをおさえて、他の人のことを思いやる気持ちをもたなければなりません。

自分のわがままな弱い心に打ち勝たなければ、明るい言葉を出し続けることはとても難しいのです。

それでもがんばってそんな言葉を出せる人になっていただきたいと思います。

そんな前向きな態度は必ずいろいろな場面で、あなたにプラスをもたらすことになるでしょう。

人は明るい人が大好きですし、ましてや一緒にいて元気になる人は大好きだからです。

まずは今日からぜひ、明るい言葉を1つでも2つでも誰かにプレゼントしてみましょう!