子どもの可能性を引き出すには

子供は宝箱のような存在です。

その箱には鍵穴があってその鍵さえあれば子供のなかから驚くほどの可能性という宝石がどんどんあふれだしてくるのです。

でも、ほとんどのお母さんたちは宝箱が目の前にあるのに、○○クン、○○ちゃんという外見にとらわれて子供の潜在能力に気がつかないようです。

子供の素晴らしい宝箱をあける鍵は、実は「子供の可能性を信じるカ」なのです。

子供のことをできが悪い、頭が悪いと思ったり、ここが心配だとか、ここさえなかったらと思うことは、子供の可能性の芽をどんどん摘んでしまうことと同じなのです。

子供が伸びていく養分は、自分の可能性をどこまでも信じてくれる人の存在とその思いから発された言葉や行動です。

「あなたは力があるんだからヽコツコツやれぱきっとできるようになるよ」

「今回はテストの点では、実力を発揮できなかったね。でもエジソンだって先生から頭が悪いど言われていたんだよ。自信をもってがんぱれ」

そんなふうに励まし続けることで、子供の心にどれほど自信と勇気が出てくることでしょうか。

「自分は頭が悪い」「何をやってもダメなんだ」どおちこむことがあっても、そんなお母さんやお父さんの言葉を糧にしてあきらめず、努力しつづける気カがでてくるものです。

そういえばエジソンは学校では落ちこぼれの問題児でしたが、お母さんが自分のことを信じ励まし続けてくれたことでどんどん頭が良くなったということです。

「私は頭が悪いんだ」、「ぼくにはできっこない」、「そんなのムリ」と言う言葉を時々子供は使いますが、そのようなあさらめや言い訳を信じこむようになってしまうと、子供の宝箱の扉をコンクリートで固めてしまい素晴らしい可能性を発揮できなくなってしまうのです。

私たちは、本来子供のなかに備わっている素晴らしい力を信じ、そしてその力を存分に発揮できるように手助けしていきたいものだと思います。

子どもを勉強好きにする方法

偉人伝を読んでみると、お母さんの子育てがいかに子供の成長に影響するかがよくわかります。

ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹博士のお母さんも、学問の大切さをよく知った方で、子供の教育のためにいろいろな創意工夫をしていたといわれています。

そのアイディアのーつは子供たちの目につくところに、ー冊の本をいつもおいておくことでした。

その本は子供たちが興味をもって読めるようにおもしろくかかれた本でした。

子供たちはかわるがわるその本を読んでは、わからないところをお母さんに質問しました。

すると、どんな時でも、仕事の手を止めてまっすぐに子供たちの目を見つめ、わかりやすく説明してくれたそうです。

秀樹のお母さんは「勉強しなさい」と言葉で言うのではなく、子供たちの興味、関心にあったものを見つけ、自然に勉強が好きになるように導いたのです。

『期待』は子供の知的能力を上げる!

-ローザンサール(心理学者)の実験より-

子供たちをランダムにA・B2つのクラスにわけ、Aクラスの担任には「心理テストを彼らにやったら、彼らは一年の間にびっくりするくらい成績が伸びることが予想される」と伝えました。

Bクラスの担任にはそのような期待を与えませんでした。

初めはA・Bクラスとも学習能力に違いはなかったにもかかわらず、一年後には教師が伸びを期待していたAクラスの生徒たちは、期待していなかったBクラスの生徒より著しく大きな進歩を見せたということです。

教師が期待をもつことで、実際に生徒の能力が上昇したのです。

ローザンサールは、これは誰でも期待することで周りの人の行動に影響を与えることができるはずと指摘しています。

親や先生が子供に期待することは(可能性を信じること)は、科学的に見ても知的発達にいい影響を与えるといえそうです。

親のひと言が子供を変える

あるお子さんが夏休みにゲームばかりしていた時のこと。
その子のお母さんはこんなふうに忠告したそうです。

「遊んでばかりいると、将来、○○公園で新聞紙に包(くる)まって寝ることになるわよ。

お父さんもお母さんも、あなたが大人になったら養ってあげられないの。

大人になったら自分でお金を稼がないといけないの。

それにお母さんたちが死んだら、あなたは一人で生きていかなければならないでしょ。

自分で生きていくためには働かないといけないの。

働けるような力をつけるには自分で勉強しなければならないのよ」

それを聞いたその子どもは一瞬ギクッとし、そのあと勉強の大切さを理解し、それからは本当に一生懸命勉強に励んだということです。

親のちょっとした一言、アドバイスが子供に相当な影響を与えます。

環境に流されて、あとから「しまった!」と思っても無駄に使ってしまった時間は戻ってきません。

現代は、知識がとても重要な時代です。
こつこつと積み重ねることの大切さ、努力することはけっして無駄にはならず、よりよい未来をつくる種まきなのだということを子供たちに知ってほしいと願っています

チャレンジ精神を持った子どもに育てよう

子どもは好奇心がいっぱいです。
学齢が低い子どもたちは、いろんないたずらをして親を困らせることもありますよね。

そんな時は子どもの心の中はワクワクした探究心でいっぱいなのだと思います。

親は子どもの行為だけを見て叱りつけてしまうこともありますが、ちょっと我慢して観察してみてはどうでしょうか?

もちろん公共の場で迷惑になることをしている場合はすぐ注意をすることは必要です。

でも許される範囲の中で、子どもが自発的に行動していることに関しては、大らかに見てあげることが大切です。

あれをしてはいけない
これをしてはいけない
としばりつけると、子どもはどんどん萎縮してしまいます。
また、子どもが大きな夢を語った時、何気なく、「あなたができるわけないでしょ」などと言ってしまっていませんか?

これはとてもやる気をなくす言葉です。

お母さんは子どものことを本当に愛していても、意外に子どものやる気をそいでいることがあるのです。

子どもが大きな夢を語った時は、子どもを伸ばすチャンスです。

「あなたならできるわ」

「すごい夢だね。がんばれ。応援するから」

などと背中をぽんと押してあげる言葉かけをしてみましょう。
そしてお子さまの目を見てください。
とてもうれしそうにキラキラ輝きますよ。

親は子どものサポーター。
いつでも応援するから、あなたのやりたい夢に向かってがんばれというメッセージをいつも発信していてほしいと思います。

そんなサポーターがあってこそ、子どもは一心に頑張りチャレンジする心を育んでいくのです。

ぜひお子さまをチャレンジ精神のある人に育ててくださいね。

沈黙は金

子育てをしていると、つい一言が多くなってしまうことがあります。

子どもが話をしているのに、それはほとんど聞かず、親の主張ばかりしてはいないでしょうか。

つい言葉にしてしまったことで、子供が不機嫌になり、ますます子供は親の言うことを聞かなくなる
という悪循環に陥ります。

おとなしい性格の子は口を閉ざし、大事なことを話さなくなります。
また、気の強いタイプの子は、反抗的になりなにかにつけ逆らってきます。

本当は親子で和やかに話し合ったり、笑いあったりするのが理想です。
そんな状況を望むのであれば、一度沈黙をしてみてください。

そして、子供の話を真剣に「そうか、そうか」と聞いてみてください。
子どもはいろんな話をしてきますが、それに対して判断したり、詳しく聴こうとしたり、
馬鹿にしたりせず、じっくりと話を聞いてください。
うなづいて聞いているだけで、いろんなことがわかってきます。

子どもはこんなことで学校で悩んでいたのか。
こんなに成長したんだな。
こんなことで喜んでいるんだ。

と今まで知りたくても知ることができなかったことをどんどん話してくるでしょう。
(ただし、思春期には話さなくなります)

子供は話を聞いてもらい受け入れてもらうことで安心感を得、精神的に落ち着くのです。

そしてそのような落ち着いた精神を土台として、勉強に意欲も出てきてさらに成長していきます。

「沈黙は金」これは本当に名言です。
相手の話をよく聴く訓練は親子、夫婦、その他の人間関係においても大切なことであると思います。

失敗が成長のチャンス!

子育てをしていると、子どもの行動にイライラさせられることは多いと思います。
でも、生まれて数年しかたっていない子どもがいろんな失敗をするのは当たり前です。
みんな、失敗しながらいろんな知恵を身につけていくのです。

子育てをしていると、子どもの行動にイライラさせられることは多いと思います。
でも、生まれて数年しかたっていない子どもがいろんな失敗をするのは当たり前です。
みんな、失敗しながらいろんな知恵を身につけていくのです。

子どもが失敗した時、おかあさんがたはどんな対応をしているでしょうか?

「ダメジャないの!あなたは本当にダメな子ね」
こんなふうに叱ったことはありませんか?

こんなふうに叱られた子の心境はどんな感じでしょうか?
「私はダメな子なんだ。いつも失敗してばかり」
と、自分はダメな子と思い込み、自信をなくしていきます。

そんな時は、まず腹を立てないことです。
そして、心して穏やかに語りかけていただきたいのです。

「どうしてそんな失敗をしたんだろう?」
「今度から失敗しないようにするにはどうしたらいいんだろう?」
と一緒に考えてほしいのです。

すると、子どもは「これからは、このようにしたほうがいい」とか
「もっとこうしたらよかった」と改善点を発見します。

おかあさんも一緒に楽しく考えてほしいと思います。

そして子どもがいいアイディアを出したときは、ほめてあげてください。

そんな対応を心掛けていると、子どもは失敗を恐れなくなります。
失敗を恐れなくなると、チャレンジ精神が旺盛な子どもになるのです。

そして問題解決能力の高い子どもに育っていきます。

昔から「失敗は成功の元」と言われています。
失敗は成功するためのチャンスなのです。

子どもには失敗しても、失敗しても立ち上がるたくましい子どもになってほしいと思います。

そのためには、家庭の中で、失敗が実は成功していくための大きなチャンスなんだということを毎日の生活の中で
教えていただきたいと思います。

子どもに自信を持たせるには

 

親は子どもにとても期待します。
だからこそ、期待に沿わない結果に出会うと子どもを
責めてしまうことがあります。

期待通りは当たり前で、期待はずれだとひどく責める。

それでは、子どもは伸びることはありません。

自分に置き換えて考えてみるとよくわかります。

うまくいかなかったのを一番悔しがり、悲しく思っているのは本人です。
その傷をさらに他の人にえぐられたくはありません。

そんな時はあなたならどうしてほしいのでしょう?

なぐさめてほしいし、励ましてほしい、そしてどうしたらうまくできるようになるのか教えてほしいはずです。

そうしたら「よし、今度はがんばってみよう」と思うのではないでしょうか。

子どもは大人ではありませんから、いろんな失敗をします。
その失敗を責めないでください。
失敗はとても大切な練習なのです。
失敗はいろんな教訓を与えてくれます。

でも、失敗を失敗で終わらせるのではなく、「どうしたらうまくできるようになるか」を親子で考えてほしいのです。

子どもの不出来にがっかりして、子どもの前で「〇〇ちゃんはできが悪い」
とか「頭が悪い」とか言わないでください。

子どもは純粋ですから、言われた言葉はそのまま信じてしまいます。
子ども時代はいくらでも変わることができます。いや、大人になっても変われます。

ですから、親であるあなたが子どもによい呪文をかけてあげてください。
毎日毎日栄養のある言葉をたくさんかけられた子と、泥水のような汚い言葉をかけられた子とでは、必ず将来が変わってくるのです。

すてきな、子どもがやる気になるような言葉を努力してかけてほしいと思います。

 

子どもの長所を教えてあげよう

 

ナポレオンは「子どもの将来は、その母の努力によって定まる」と言
ったそうですが、子どもにとって、お母さんの影響力はかなり大きい
と思います。

母の努力とは言っても、できれば努力逆転にならないように、子ども
がすくすくと本来あってほしい方向へ伸ばしていく努力をしたいもの
です。

教養があり、頭もよく、学歴も高いお母さんは、子どもに対する要求
も高く、子どもの長所を当たり前と思ってしまいがちです。

そのようなお母さんは、子どものできないところに目がいき、欠点を
何とかしようと努力してしまう傾向があるようです。

ほめられるべきところをほめられず、注意ばかりされている子どもは、
もともと能力が高いにもかかわらず、自分自身に自信を持つことが
できません。

親ですから、あらゆる場面で子どもを教育していかなければなりませ
んが、できているところにも目を留めて、言葉に出して教えてあげて
ほしいと思います。

「〇〇ちゃんは、こんなこともできてがんばってるね」という言葉かけ
で、さらにがんばろうという意欲がでてきます。

お子さんの長所をたくさん発見してみてください。
そして、お子さんにその長所を教えてあげてください。
そうすれば、その言葉は子どもたちの深い自信となるはずです。

そして日ごろ認めてくれているからこそ、いざ何かを注意した時も、
素直に聞けるようになるのだと思います。

 

躾(しつけ)を楽しく

 

躾とは身を美しくと書きますが、本当にそのとおりだと思います。
美しく生きていく方法を教えてあげるのが躾だと思うのです。

くつを揃えることも食事のあと自分の食べた食器を洗うのも、
あいさつをするのも、もしそれをしなければ、美しくない状態になってしまう
のです。

ですから、子どもを躾ようと思ったら、まずは親が美しい見本を見せる
ことが大切です。

上からああしろ、こうしろというのではなく、美しい生き方とはどういう
ものかを見せてあげることが先決です。

そう考えると、躾とはなかなか厳しいものです。
まず、親である自分が見本を見せなければなりませんから、子どもに
「こうしてほしい」と思うことは率先して行わなければならないのです。

「して見せて、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動
かじ」という本当に素晴らしい言葉がありますが、躾とは怒って、命令
して、頭ごなしにするものではありませんね。

じっくりと、見本を見せて、ほめながら一つひとつ教え込んでいく事が
大事です。

しかも、親も子も楽しく美しい習慣が身につくように工夫できたら
素晴らしいと思います。